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憩いの場 中庭

 本校には昼休みに静かに休憩ができる場所があります。それが写真にある中庭です。本校は校舎がロの字になっているので、中央にスペースがあり、そこが整備されてくつろげる空間になっています。
 写真にある花は、三月の卒業式、四月の入学式に用意したもので、現在も色とりどりの花をつけています。是非みなさんもここでくつろいでくれればと思っております。

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公開日:2024年05月15日 14:00:00
更新日:2024年05月16日 18:32:57

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不条理の中で人はどう生きるか? 『まんがでわかるカミュ『ペスト』』の紹介

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 みなさんは納得いかないが、その中で何とかやりくりしなければいけない、という経験はありますか?そんなときに、みなさんはどんな選択をするでしょうか?納得いかないことに感情的になって、すべてを投げ出しますか?それとも、納得いかないなりに自分にできることをしますか?

 今回紹介する本は、そんな納得いかない、つまり不条理な状態で生活を強いられる人々の葛藤を描いたものです。ある町がペストという感染症が蔓延して、街が閉鎖されたという設定の小説です。当然、著者の創造なのですが、不条理な中で死と隣り合わせで生活を強いられていた、という点では著者の経験に根付いています。

それは、1947年にフランスの作家カミュが発表した小説『ペスト』というものです。正確には、その小説を漫画にして紹介している本が、メディアセンターにあったので、今回紹介します。私としては、この漫画を通して『ペスト』に興味を持ってもらい、文庫で『ペスト』を読んでほしいと思っています。読み終わると、人生についていろいろと考えさせられます。つまり、みなさんに新しい視点を与えてくれるものです。ぜひ、GWで読んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに、載せてある絵は私が「ペストマスク」というマスクをかぶった医者のようすを描いたものです。ペスト自体はヨーロッパを中心に何度も発生した感染症です。昔の医者はペスト患者を相手にするときに、こんな格好をしていたそうです。
(文責 副校長)

公開日:2024年04月22日 18:00:00
更新日:2024年05月08日 12:21:30

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新しい一万円札の人物は誰でしょう?(本の紹介)

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 少し前までメディアセンターのディスプレイに、私の興味を引いていた一冊の本がありました。それは『渋沢栄一と論語と算盤(そろばん)』という本です。
 渋沢栄一当人物は、中学校ではあまり扱われることのない人物ですが、今の日本が明治維新以降、このように発展しているのは、彼の貢献がとても大きいといっても過言ではないでしょう(少なくとも私はそう思っています)。そんな彼の紹介と彼の著書『論語と算盤』を紹介した、斉藤孝さんの本です。
 渋沢栄一は実業家なので、政治の流れを中心に書かれた歴史の教科書では扱われにくいです。彼の実業家としての活動目的は営利という目先のものではなく、「日本の繁栄」という壮大なものでした。彼は幼少のころに学んだ論語を終生大切にしていました。彼の実業家としての活動も、常に論語が軸として存在してたそうです。
 ちなみに、2021年の大河ドラマ『青天を突け』で取り上げられています。私は以前から知っていましたが、このドラマを通してより好きになりました。次の一万円札にものることになっています。
 みなさんにもこの本を読んで、渋沢栄一を知ってほしいと思いました。

ちなみに、この絵は私が描いたものです。比較的うまくかけたかな、と思っているのですが・・・ どうでしょうか?

公開日:2024年02月15日 16:00:00
更新日:2024年02月16日 05:20:14

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アートだから伝わるものがある(本の紹介『プレゼン資料のデザイン図鑑』)

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 メディアセンターで私の目を引いた本に『プレゼン資料のデザイン図鑑』というものがあります。文字通り、プレゼン資料の作り方を示した本です。
 「なーんだプレゼンかぁ、関係ないや」と思ったら大間違いです。授業でiPadを使って説明したり、図を描いて人に自分の考えを伝えたりするというのは、皆さんでも経験があることだと思います。そして、これから先もきっと多くの機会があるでしょう。そんなときに大切なもののひとつに「アート」があるのです。ぱっと見で相手に訴えることができるのは芸術の力です。どんなに説得力のある話でも、伝わらなければ、そして聞こうと思ってくれなければ意味がありません。アートはそんな人たちの気持ちを一気に鷲掴み(わしづかみ)してくれます!
 
 わたしたちはしばしば芸術はセンスが必要で、それは生まれ持って決まっているものだと思いがちです。ですが、やり方を学び練習すれば、ある程度まではだれでもできるものです。今回紹介した本は、そんな本です。上の写真もこの本を参考にして、ささっと作ったものです。
 一度手に取ってみてください。きっとアートのヒントになるものがあるはずです。(私は個人的に購入する予定です)

公開日:2024年02月02日 15:00:00
更新日:2024年02月09日 11:53:26

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『14歳からの哲学』(本の紹介)

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 今回紹介する本は、ちょっと難易度が高い本です。池田晶子さんが書かれた本『14歳からの哲学』というものです。今から20年ほど前に書かれた本ですが、ぜひみなさんの年代に読んでほしいという思いがとても強く伝わってくる本です。
 内容はそのタイトルの通り『哲学』です。哲学って?と思う人も多いでしょう。哲学とは生き方の知恵やヒントだと思えば、この本を読む範囲では間違いありません。前回紹介した本に続き、みなさんの疑問に正面から向き合ってくれる本です。ですが、本当に正面から向き合っているので、正直読むのに骨が折れるかもしれません。
 ですから、読むならじっくり読むといいでしょう。またわからないところは飛ばして、興味のあるところから読むことをお勧めします。

ちなみに目次の項目には「家族」「理想と現実」「自分とは誰か」「友情と愛情」などみなさんにとってじっくり考えたいけれど、考えるきっかけがない・・・と思えるものが並んでいます。

 この本を読むとみなさんの多くは「脳が汗をかく」ことでしょう。ですが、そういう本を読むと読書レベルが大きく上がります。今まで読んでもわからなかった本が読めるようになるきっかけになります。私もそういう経験を重ねてきました。ぜひじっくり読んでほしい本のひとつです。

公開日:2024年01月15日 17:00:00
更新日:2024年01月16日 15:36:39

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「賀正」

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明けましておめでとうございます。新年になりました。学校では、先日1月9日から新学期が始まりましたが、実は中央階段を上る手前の柱に、「賀正」の書を展示してあります。これは、卒業生が書いてくれたもので、毎年飾っているそうです。

 実はある本になぜ1月を「正月」というのかということが書かれていました。正月は1年間のなかでいろいろと自分が思ったことからずれてしまったことを、「正す(修正する)月」だ、というのです。なるほど、と感心した記憶があります。新しい年の始まりでもあり、昨年一年で随分と自分がズレてしまったことを正し、本来進むべき道に自分を戻す。そして新たな一年を過ごす始まりとする。ひとつの考え方ですが、とても気に入っています。

みなさんにとって良い一年になりますように。
(文責 副校長)

公開日:2024年01月10日 07:00:00
更新日:2024年01月10日 08:20:45

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アドラー心理学と言えば『嫌われる勇気』(本の紹介)

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 ちょっと衝撃的な名前の本ですが、中身はアルフレッド・アドラーによる心理学をもとに書かれた本です。ある哲学者と青年の対話形式で進む本で、生き方に苦悩する青年がアドラー心理学を通して、新しい視点を手に入れて、世界観を変えていくという話です。
 随分と前に続編の『幸せになる勇気』という本を読んだことがあったのですが、とても影響を受けた記憶があり、いつかその前に書かれたこの本を読もうと思っていました。
 読んでみて思うことは、ぜひ多くの生徒に読んでほしいということです。みなさんが抱えている悩みを必ずや軽減してくれることでしょう。友人や家族との人間関係、目標を目指すことに疲れた日常、そんなもやもやした思いに、一筋の光を指してくれること間違いなしです。タイトルの通り、最後に求められるのは「勇気」なのですが、こんな勇気を持てばいいんだよ、とこの本が伝えてくれます。

今読んでみると、単にアドラー心理学だけではなく、多くの思想が混ざっていますが、どれもつながりがありすっきりした話になっているので、ぜひ読んでみてほしいです。また、気に入ったら『幸せになる勇気』も読んでみてください。どちらもメディアセンターにあります。

※今回の図は、私がタイトルロゴをPCで自分で書いてみました。表紙は青色をしているのでわかりやすいです。

公開日:2023年12月26日 04:00:00
更新日:2023年12月26日 16:15:00

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足して10,かけると40になる2つ数は? (数学の楽しみ方)

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数学の楽しみ方はいろいろあると思いますが、私が楽しいと思えるのは、新しい考え方を身に着けたり、数学によって理科のことがさらに分かるようになった時です。
先日、本校のメディアセンターで雑誌の古いバックナンバーを配布していました。その中に科学雑誌『ニュートン』があったので、手にしてみましたところ、その回の特集は「虚数」でした。中学生のみなさんにしてみれば、「?」と思うところでしょうが、名前に似つかわしくなく、とても重要な「数」の種類なのです。

タイトルにある質問、「足すと10になり、かけると40になる2つの数は?」という問いは、実はこの虚数を使います。9年生ならばすぐに二次方程式になることに気づいたと思います。ですが、答えは「解なし」になってしまうのです。ですが、虚数等新しい数を導入することで答えは存在します。そして、この虚数の発見(発明?)が理科を飛躍的に進歩させました。
 上にのせてある式は「オイラーの式」というもので、理科ではなくてはならない式です。その中にある「i」の字が虚数を表します。

そんな不思議な虚数。冬休みに少し調べてみてはいかがでしょうか?面白いことがたくさん見つかること請け合いです。

※ちなみに先ほどの問題ですが、足して10になる2つ数を掛け合わせた時の最大は5×5の25なので、この時点では普通の答えではないことに気づきます。

公開日:2023年12月19日 05:00:00
更新日:2023年12月20日 09:46:58

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幼児と遊ぶボランティアの募集 1月10日放課後

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 先日、空のはねこども園さんから放課後に幼児(3~5歳)と遊んでくれるボランティアを募集してほしいとの依頼がありました。日時は来年の1月10日(水)の放課後で15時30分からです。その日は午前授業で一斉下校なので、ぜひ体験したい人は参加してみてください。
 場所は旗の台2丁目で、旗の台東口の先を右に曲がったところの緑道の途中にあります。

 参加を希望する人は副校長まで、できれば年内に申し出てください。よろしくお願いいたします。

公開日:2023年12月11日 17:00:00
更新日:2024年02月09日 11:50:48

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レイチェル・カーソンを考える『13歳からのレイチェル・カーソン』

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 今年もあと1か月ほどですで終わりで、来年は2024年です。あたり前な話だなと思うかもしれませんが、私にとってはとてつもなく早く時間が流れているように思えます。
 3年前の2020年は2030年まであと10年ということもあって、世界中で気候変動のことが取り上げられました。日本でもNHKで特集が組まれ、数回にわたって放送されていました。特に喫緊の問題と言われているのが、二酸化炭素の排出量の問題です。2030年までにおよそ2013年の半分、2050年までに実質0にしようという目標が日本でも決められています。そして、その第1段階まであと6年しかありません。

 学校の図書館には、気候変動の話を中心とした環境保全の書籍がたくさんあります。その中で私が今回読んだのが、『13歳からのレイチェル・カーソン』です。レイチェル・カーソンは今から60年前に『沈黙の春』という環境保全を訴えた本を書いた方です。今回読んだ本は、その背景を紹介したもので、レイチェル・カーソンそのものを知るのにうってつけの本です。書いている人たち(手分けをして書かれている?)は本当にレイチェル・カーソンさんが好きなんだな、という思いがひしひしと伝わってきます。こんなに個人を評価した本は、『ゲーテとの対話』(エッカーマン著)以来でした。
 図書室にはこれ以外にも、『不都合な真実』(アル・ゴア著)なども見かけました。話題になった本なので手に取ってみてはいかがでしょうか?



※11月27日現在、『13歳からのレイチェル・カーソン』は新着図書にあります。『不都合な真実』などの気候変動に関する書籍は「自然科学」の棚です。『13歳からのレイチェル・カーソン』は番号から、今後「歴史」に分類されるはずです。

公開日:2023年11月27日 14:00:00
更新日:2023年11月27日 15:12:28