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みなさん、民主主義を説明できますか?(本の紹介)
本校のメディアセンターには、書架のいたるところにおすすめコーナーがあります。そのコーナーに置いてあった『そもそも民主主義って何ですか?』(東京新聞・宇野重規)という本をたまたま手に取って見ました。
パラパラッとめくってみると、中学生が見やすいような軽めな本のような印象を受けたのですが、内容は第一印象とはかけ離れていて、これ一冊で民主主義をある程度知ることができるようになっていました。書き方は平易で、中学生でも十分読めますが、若干の時事ネタを必要としている場所もありました。
私の年齢でも、読んでみてなるほどと思えることが随所にありました。印象に残ったのは、
「民主主義を導入することがゴールだと思っていた。」
という内容です、実際にはこの制度にも多くの欠点があるので、制度を改良していくことが必要であることなどが述べられていました。
トクヴィルやハンナ・アーレント、マックスウェーバー、シュンペーターなどのちょっと難しい人たちも出てきますが、名前くらいは知っていると中学生でも言えるといいのかな、とこの本を読んでいて思いました。
テストには役立たないかも知れませんが、『公民』の授業が面白くなること、間違いありません。9年生以上におすすめの本です。
公開日:2024年06月03日 13:00:00
更新日:2024年06月11日 12:37:49